近年移動ロボットに関する研究の進展に伴い,実際の環境中を自律移動しながらサービスを提供することで我々の生活をサポートするロボットシステムが注目されている.警備・案内というある特定の目的に特化したロボットの場合,制限された活動範囲のみを自律移動できればよいが,汎用的なロボットを用いてよりよいサービスを実現するためには,異なる建物間の移動など,屋内外を問わずシームレスに移動できるシステムが必要不可欠となる.
本研究では,ビューシーケンスナビゲーションを拡張することで屋内外のシームレスなナビゲーションを実現する.従来のビューシーケンスナビゲーションは照明変化に弱く,環境によってはテンプレートマッチングの精度低下の 問題や,ビューシーケンス上での自己位置推定ができない問題があった.そこで,まず累積ブロックマッチング法を用い,マッチング精度を向上させる.そして,そのブロック化されたテンプレートを近傍で再探索することにより画像の形状変化(画像間移動量)を求めることで,照明変化に頑健な自己位置推定を可能にした.それにより,屋内外のシームレスなナビゲーションを実現した.