我々の身の回りの人工構造物は対称性を持っていることが多く,対称性と物体の見えを効率良く表現することで, 物体認識の効率化・高精度化が期待される.本研究ではそのための特徴量として対称HOG特徴を提案する.対称HOG 特徴は,ある軸に対して対称な関係にある局所領域の組を,局所領域の勾配方向をヒストグラム化した特徴量であ るHOG特徴と組み合わせて表現したものである.対称HOG特徴とAdaBoostを組み合わせることで学習に必要なデータ 数および学習時間の削減をする.
提案手法の妥当性を評価するため,学習データに対する認識率の変化を従来手法と比較し,少量の学習データで高 精度な認識が行われていることを確認する.また提案手法と従来手法の学習時間について比較を行い,従来手法よ りも短時間で学習が行えることを確認する.