入力値を考慮に入れた回路の信頼性評価手法

堀田 敬一 (0751105)


近年,半導体のプロセス微細化によって,回路の信頼性低下が問題となっている. そのため,これまでに様々な回路の信頼性評価手法が提案されている. これらの手法ではセルの故障率をもとに回路の信頼性を評価する. 一方,回路の信頼性低下の問題を解決するために高信頼セルが提案されている. 高信頼セルは耐故障性に優れていると考えられており,これまでに高信頼セルの定量的な信頼性の評価が行われている.

そこで本発表では,これまで提案されてきた回路の信頼性評価手法の紹介と問題点について述べ,高信頼セルの紹介を行う. 次に,トランジスタの故障率をもとに入力値を考慮した回路全体の信頼性を評価する手法を提案する. また,大規模回路の信頼性を評価するための手法も提案する. そして提案手法による回路の信頼性評価手法は従来手法と比較して正しく回路の信頼性評価が行われていることを示す. また大規模回路の信頼性評価手法は0.74%の誤差で約1.6E4倍速く回路の信頼性を評価できることを示す.