MR環境におけるジェスチャ動作を用いたインタフェースの構築

野村 尚央 (0751089)


MR技術の研究においては,合成技術において視覚的に現実物体と仮想オブジェクト の間で違和感のない表現が可能となっている. 一方で現実空間と同様な自然な動作で仮想オブジェクトの操作を行えるものは少ない. このため,MR空間でオブジェクトを操作する際には,MR空間と現実の自分との 間にギャップを感じてしまい,違和感を感じる恐れがある.

本論文では,MR空間で違和感を感じさせないため,ジェスチャ動作によって直接的に インタラクションできる環境を提案した.また,試作システムを構築し, ユーザビリティ評価を行う事により,身体動作による直接的な操作の有効性 を検証した.身体動作の計測は,操作者の自由な行動を妨げないために, 非接触による計測が可能が光学式モーションキャプチャシステムを用いた.得られた 動作を位置姿勢動作,ジェスチャ動作および遠隔への指示動作に分類する事で, 操作者が意図した操作の適切な認識を実現した.提案システムはMR空間において, 現実空間と同様なジェスチャ動作を用いたインタフェースを提供する.