顔画像からのパーツ選択によるアバター自動生成
竹内充 (0751071)
アバターとは,ユーザーの外観特徴を有するデフォルメ表現されたCGキャラクターであり,様々なWeb上のサービスにおいて用いられている.
一般にアバターは,予め用意された目や鼻などの部位のパーツをユーザーが選択し,組み合わせることで作成される.パーツ数が十分多ければ,アバター作成の自由度は高く,よりユーザーの外観に類似したアバターを作ることができる.しかし,パーツ数の増大によりユーザーがすべての部位に対して適当なパーツを選択することが難しくなるという問題がある.本発表では,入力される顔画像の各部位に類似するパーツを自動選択し,それらを組み合わせることによるアバター生成手法について述べる.提案手法では,画像とパーツとの主観的な類似関係を事前知識として学習しておき,画像から抽出した顔器官の形状を記述する特徴量を基に,類似するパーツを選択する.この問題は教師ありクラス分類問題であることから,サポートベクターマシンにより学習およびパーツ選択を自動化する.顔器官の特徴量は,対象となる領域の輝度勾配の大きさを基に算出する.顔を構成する要素を目,眉,鼻,口の局部的な顔器官と顔の輪郭との2つに分け,異なる特徴量の算出法を用いる.実験では,目,口,顔の輪郭の3つの顔器官を対象に,提案手法によるパーツ選択性能の評価および選択パーツから合成したアバターと入力画像との比較を行い,提案手法により入力される顔画像に類似したアバターが生成されることを確認した.