雑談対話のための評価表現を利用する相槌

清水 友裕 (0751059)


雑談対話システムの応答方法の一つとしては相槌がよく知られている.本研 究では,雑談対話システムの実現を目指して,人間同士の雑談に特徴的に現れる 応答に注目し,「はい」や「ええ」といった単なる相槌ではなく,ユーザ発話に対 して評価を述べて共感を示す相槌を生成する手法を提案する.具体的には,名詞 句が評価表現に係るような依存構造木のパターンを利用して,大規模テキストコー パスから物の評価となっている表現とその出現文脈を獲得する.ユーザ発話に出 てくる名詞に対して周辺語も考慮しながら発話に対して共感するのにふさわしい 評価表現を推定し,これを元に発話を評価するような相槌を生成する.このよう な相槌の適切さに関する評価実験を行い,考察する.