注意と印象を考慮したアンドロイドの動作に関する研究

河村 雅人 (0751039)


人に対する情報提示デバイスとしてCGキャラクタやロボットなどのエージェントを利用する研究が盛んにおこなわれている.本研究では情報提示をおこなうエージェントとして,人に酷似した外見をもつアンドロイドと呼ばれるロボットに着目する.アンドロイドはその特徴から他のロボットに比べ,人に対する情報提示に利用しやすいと考えている.

一般に,エージェントを情報提示に利用する場合,提示の仕方によってはエージェントの存在が,説明する対象よりも目立ってしまい,説明に対する人間の記憶を低下してしまう可能性がある.そのためエージェントが説明対象に人の注意を向けさせることのできる動作が重要となる.

そこで,本研究は人間同士の説明を観察した結果から,アンドロイドによる情報提示に必要な3つの説明動作を明確にし,実装した.人間の視線と動作の印象評価からアンドロイドの動作を解析し,手と視線の動作が人の注意と動作の印象にどのような影響があるかを明らかにした.そして,人の注意と動作を考慮したアンドロイドの説明動作を明らかにした.