本論文では,人間サイズの多指ロボットハンドを開発することを目的とする. ハンドを小型化させることを考慮して,アクチュエータをハンド外部に搭載し, ワイヤにより指の駆動を行う方法を採用した.しかし,ハンド外部にアクチュ エータを搭載すると,システム全体が大型化してしまい,メンテナンスや可搬性 に問題が生じる.そこで,ハンドとアクチュエータを分離できる機構を考案し, それぞれのユニット化を行った.これにより,ユニットごとにメンテナンスが行え, 可搬性も向上する.また,用途に応じてアクチュエータの種類や個数を変更するこ とも可能となる.
開発したロボットハンドの寸法は,全長200[mm],幅78[mm],厚み24.6[mm]で, 指先発揮力は10[N]であった.比例制御による動作確認実験を行った.