RTLパス数最小化のためのリソースバインディング法

植本 雄一(0751021)


VLSI回路中の微小遅延を検出するテスト手法としてパス遅延故障テストがあるが、回路中の全パス数が膨大であるなど実用上の問題がある。本稿では、パス遅延故障テストのコスト削減のために、高位合成においてパス数の最小化、パス遅延故障テストが必要であるトゥルーパス数の最小化を目標とするリソースバインディング法を提案する。提案法は、レジスタからレジスタに至るRTLパス単位でのリソース共有を考慮することで、パス数の少ないRTL回路を合成することができる。評価実験では、手法の有効性を示すとともに、パス数を削減することによって回路面積を小さくできることも示す。