熟達者と非熟達者によるダーツ投擲の筋活動と精度

今井 暁 (0751014)


ボールを投げる, サーブを打つなどの運動において, 熟達者は高い命中精度と,投球速度といった高いパフォーマンスを実現 することができる. 一方, 非熟達者がそれを模倣しても, 同じ パフォーマンスを得るのは難しい.この原因として, 非熟達者はそれぞれの 運動に特有な筋肉への力の入れ方や, 関節のスティフネスの調整方法が 分からないことが考えられる.

これらの特徴を熟達者の運動から抽出し 非熟達者に伝達することで, 運動学習の効率化が期待できる. このため, 様々な動作をタスクとした, 熟達者の運動の特徴を検出する試みが, 関節角空間, 筋電位空間で行われてきた. 熟達者に見られる特徴の一例として 投球運動等において,上肢の関節や, 筋肉が肩に近い部位から連続して 活動することで手先を加速させるPDSと呼ばれる運動パターンが挙げられる. 本研究では, これまで,検証がなされてこなかった, ダーツ運動 をタスクとして, 先行研究で示された, 熟達者の特徴が同じように見られるか検証を行う.