つまみやすさの主観評価に対する把持姿勢の影響の考察
尾上 豪啓 (0351042)
日常で使用する製品における使いやすさの感性評価は製品設計において非常に重要な要素である.
従来は製品の使いやすさを評価するためにSD法などによる定性的な評価が行われてきた.
しかし近年, 感性評価を定量的に評価することの必要性が高まってきている.
そこで本論文ではつまみやすさの評価に対する把持姿勢の影響を考察する.
初めに被験者実験を行い把持姿勢がつまみやすさに与える影響を明らかにする.
同時につまみ動作中の筋電を測定し, つまみやすさが筋電の傾向に表れていることを示す.
次に腱骨格モデルを用いたシミュレーションからつまみにおける関節角度の違いによって
筋発揮力が変化することを示す.
これらの結果よりつまみ動作において姿勢が変化することによって,
同じ指先力を発揮するのに必要な筋発揮力が変化しつまみやすさに影響を与えていることを示す.