Head-up Display階層メニュー画面の情報量がボタン操作に及ぼす影響の評価

廣田 彰吾 (0651104)


 近年,車載表示・操作装置は,カーナビゲーションなどにより複雑化してきており,ドライバの脇見運転や注意力散漫を誘発することが指摘されている. 脇見運転などを軽減するHuman-machine interface(以下,HMI)として,Head-up Display(以下,HUD)とステアリングスイッチを組み合わせたHUDHMIが提案されている. HUDHMIを含めた,車載HMIの操作が運転行動に及ぼす影響に言及した先行研究は行われているが,HUDHMIのHUDに表示する画像の複雑さと 人間のボタン操作パフォーマンスに関した評価は,十分に行われていない.

 本研究では,HUDに表示する画像の複雑さと人間のボタン操作パフォーマンスの関係を調べることと,HUDHMIのデザイン指針の提案を目標とする. そのため,画像の複雑さを表す指標と,人間のボタン操作パフォーマンスを表す指標を定義し,被験者にHUDHMIを操作してもらう実験を行った. 評価対象として,2種類のHUDHMIを使用した.

 実験の結果,HUD表示用画像の複雑さと人間のボタン操作パフォーマンスには相関関係があることが判明した. また,同じHUDHMIでも,最大選択肢数により,ボタン選択パフォーマンスに差異があることも確認された. 本発表では,HUD表示用画像の複雑さと人間のボタン操作パフォーマンスへの影響について発表する. また,HUDHMIのデザイン指針を提案する.