Head-up Displayとステアリングスイッチからなる新しい車載HMIの提案と評価
平尾 敏廣 (0651103)
情報の高度化・多様化の流れを受け,
自動車にはカーナビゲーションシステムに代表される
先進情報機器が搭載されるようになった.
これによりドライバの利便性や快適性は向上したが,
インタフェースの複雑化を進めることになり,
操作中の運転行動への影響が懸念されている
この問題を解決するための新しいHMIとして,
Head-Up Display(HUD)とステアリングスイッチの
2種類のデバイスを組み合わせたHMIが提案されている.
我々の研究室では2004年度より様々な状況下で
このHMIの評価実験を行い,その特性を調べてきた.
本研究ではこれら先行研究の結果を踏まえ,
先行研究で用いたデバイスの短所を克服するデバイスを開発した.
そしてこのデバイスによって従来製品よりも優れる新HMIを提案することを目的とする.
また,併せて先行研究の知見をベースに評価プロセスを提案し,
これに則って開発したデバイスの評価実験を行った.
実験の結果,
従来製品と比較したときの使いやすさにおいて,
操作時間や操作ミス率などから高い性能を得ているとは言い難い結果が示された.
しかし運転時の安全性については,その基準を満たすHMIを提案することを達成した.
さらに今後の新HMIにおける設計の方向性を見出せすことができた.