光分布テクスチャを用いた煙のレンダリング手法
隼野 恵理 (0651100)
トンネル内で火災が起きると大惨事につながることが多い.
被害を少なくするために避難訓練や火災実験が行われているが,
実際に火を使った訓練では危険が伴うため,コンピュータグラフィックス
を使った安全な訓練が求められている.
コンピュータグラフィックスによる訓練には,実際の訓練と同様にインタラクティブであることが望まれる.
しかし,煙などの関与媒質を含むシーンの物理シミュレーションに基づく
レンダリングは計算コストが高く,
インタティブなレンダリングは困難である
本論文では,フォトンマッピング法を用いて光源の種類毎に
事前計算を行うことで照明条件を反映した煙のレンダリング手法を提案する.
煙の分布はあらかじめ計算されているか計測されていることを前提として
固定光源から放射される光の分布は,事前に計算する.
そして移動光源から放射される
光の分布を放射照度が格納された複数枚の光分布テクスチャで表現するにより
レンダリングの高速化を図る.
提案手法では,光源の数によって変化する煙の見え方を
物理法則に基づいて表現することができる.