従来の動作認識手法のほとんどでは,撮影時にカメラと対象の位置関係は不変であるため,常に安定した位置・姿勢の観測画像列による動作認識となる.しかし,本研究では一般家庭環境下での移動ロボットに搭載されたカメラによるシステムを実現するため,(1)背景変化に依存しない人物領域抽出(2)観測地点・方位に依存しない動作認識手法,が必要となる.
そこで本研究では,(1)撮影画像から得られる視差画像とセグメンテーション画像を統合した高速かつ背景変化に影響されない人物領域抽出(2)対象動作の時系列3次元ボリュームデータから得られる任意視点観測画像列を教師データとしたDPマッチングによる動作認識手法,を提案する.
提案手法の有効性を検証するため,様々な距離・方位からの観測画像列を用いた動作認識実験を示す.