メモリキャッシュのためのページングを考慮したメモリ管理機構

永松良一 (0651077)


メモリの大容量化及び低価格化により, 多くのデータをメモリ上に格納することが可能となった. この結果として, ディスクアクセスを抑え, サービススループットを向上させることができるようになった. しかし, 仮想マシン環境のように急激にメモリ需要が変動する環境では, 物理メモリが不足しやすい ため, サービススループットの向上を図るためのデータをページアウトする可能性がある. この結果 としてサービススループットを損なってしまうことがある. そこで本研究では, 物理メモリ使用状況 に追従するメモリ管理セマンティクスを定義し, その実現手段としてページアウトが発生するとメモ リを解放するメモリ管理フレームワークを提案した. この提案手法を使用することによるページアウト発 生時のサービススループットの変化を評価した. その結果, ページアウト発生時のサービススループット の低下を抑制することができた.