事態間関係知識の整備と含意文生成への応用
大西 良明(0651024)
質問応答システム、情報検索や対話システムなどの応用アプリケーションに
は手段・目的、前提条件など様々な事態間の含意関係に関する知識が必要とさ
れている。本稿ではそのような事態間関係推論のために (1)推論規則の整備と
(2) 含意文生成を行った。(1)では国語辞典動詞語釈文を用いた推論規則の抽出
をし、LCS に基づく動詞語彙分類による拡張を行う。(2)では (1) で整備した
規則を用いて、含意文生成を行う。しかしながら正しい推論規則から常に正し
い含意文が得られるという保証はない。例えば「Xヲ味わう→Xを食べる」の
ような推論規則に対し「音楽を味わう」のような入力が与えられれば「音楽を
食べる」のような言語として不適切な文を生成してしまう。そこで、述語と項
の適格性に基づくフィルタリングを行い、正しい含意文だけを生成することを
試みる。