異種命令混在実行プロセッサにおけるプロセススケジューリング手法
山原幹雄(0551131)
近年の組み込み機器では、高度なマルチメディア処理性能が要求されている.性能向上のために
汎用プロセッサとは別にDSPなどのメディア専用プロセッサなどが用いられている.
しかし,プロセッサを複数用いると消費電力の点において短所となる.
そこで本講座ではSMTを拡張して1つのプロセッサで異種命令セットを同時に混在実行するプロセッサOROCHI
を提案している.OROCHIでは制御プログラムとしてARM命令とメディアアプリケーションとしてFR-V
命令セットを同時に混在実行する.
発表ではまずOROCHIについて紹介をする.
次にOROCHIの課題点を上げる.
OROCHIでは混在実行中のメディアアプリケーションのQoSが保障できない場合がある.
それがどういった状況なのかについて述べた後,メディアアプリケーションのQoSを保障するために
ハードウェアではなく,OSのスケジューラによってメディアアプリーケーションのQoSを
保障する方法について述べる.
提案した手法をμClinuxに実装して評価した結果を報告する.
評価した結果メディアアプリケーションのIPCがどれほど変化したかを中心に述べる.