現在のソフトウェアSATソルバはnon-chronologicalバックトラッキング,clauseレコーディングを用いて,大幅な速度増加を 実現している.しかしながら,これらの手法は複雑な処理を必要とするため,多くのハードウェアSATソルバでは実装されていない. 現在のソフトウェアSATソルバより処理速度を上げるにはこれらの手法をハードウェアSATソルバにも実装する事が必要である.
本研究は,これらの手法を複雑な処理を用いずに実装する方法を示し,この方法を用いたハードウェアSATソルバを実装する. 実験により,EDAに関する問題において現在のソフトウェアSATソルバに比べ32-197倍の処理速度増加を 見積もる事ができた.
本発表では,提案手法と設計したSATソルバのアーキテクチャ,実験結果について述べる.