WWWにおける地域安全・安心情報共有のためのクラスター解析を用いたコミュニティモデルの構築

田口直樹 (0551079)


World Wide Web(WWW)において,一般利用者が情報を発信・共有をするためのサービスが急激に増加している. それらの情報には個人,または実社会で所属するコミュニティに おけるプライバシーや秘匿性を含んだ情報が含まれることも多い. しかし,組織などの一定グループを対象としたトップダウンでの情報発信・共有システムとは異なり, グループの流動的なボトムアップのシステムでは, 情報のプライバシーや秘匿性を考慮しての発信や共有を一般利用者が適切に制御できない問題点がある.

本発表では,地域安全・安心情報のようなプライバシーや秘匿性が高い情報に対し, 利用者の生活圏の座標情報を利用し,そのクラスター解析の結果を地域コミュニティの形成に用いることで, 第三者からの情報へのアクセスを適切にコントロールする手法を提案する. 提案方式の優位性を検証するために,他方式と比較する実験をLAN内で実施し, 生活圏を反映したコミュニティ上での地域安全・安心情報の公開制御が可能であることを確認する.