近年,車載カメラのみによらず,ビデオカメラを用いた人の検出に関する研究は数多く行われている.その多くが肌色やパーツ(頭,目,鼻など)の見えといった人に固有の情報を用いて検出している.本研究は,危険警告などの安全運転支援のために人の検出を行うことが目的であるため,カメラでほんの数メートル先の人をはっきり捉えてから検出してもドライバの危険回避操作は間に合わない.よって数十メートル先にいる人を検出しなければならないが,一般のビデオカメラでは詳細な情報が潰れてしまって色やパーツの見え方だけに頼った検出はできない.
そこで,本発表では、検出対象の早期発見のため、検出対象である人だけに着目するのではなく,その他の領域(車道領域)にも着目し,領域の幾何学上の特性を利用し、両者を見分けやすくすることで人を頑健に検出する方法を提案する.