補間理論を用いた遅延フィードバック制御系設計に関する研究

小笠原知義 (0551030)


本発表では、あるクラスの制御器の線形分数変換(LFT)構造と補間理論を利用して多入出力系に対する遅延フィードバック制御器を設計する方法について考える。また、この制御器の構造を用いて、その機能の一部をネットワーク越しに分散配置するNCS(Networked Control Systems)の構成法を提案する。この実装方法を用いることで遅延に対してロバスト安定な制御系が構築できる。また、提案する設計法は、従来の1入力1出力系に対するサンプル値H無限大遅延フィードバック設計法の多入出力系への拡張となっている。そして、提案手法を倒立振子系の遅延フィードバック制御に適用し、その有効性を検証する。