距離情報と色情報を相補的に用いたCGモデル生成

應和 春香(0551021)


三次元物体の形状をコンピューターグラフィックス(CG)モデルとして再現する方法として, 高解像度のデジタルカメラを用いて二次元写真を撮る手法と レンジファインダという計測機器を用いて距離情報と色情報を得る手法がある.

 写真では形状に因らず詳細な部分まで二次元画像として保存でき, 画像中の色情報を用いて視体積交差法などで三次元形状を再現できる. しかし, 写真そのものは三次元的な形状(距離)情報を持たず, 再現された物体の三次元形状も正確ではなく曖昧さを含む.

 一方, レンジファインダによる計測では, 距離情報として直接三次元形状情報を保存することができ, その際には正確な距離計測が可能である. しかし, 物体の材質や形状により計測結果に欠損箇所を生じる. このため, 画像情報に比べて正確に計測された部分が少なくなる.

 以上よりいずれかの手法のみを用いて実在する植物の写実的なCG表現を行うのは依然として困難である. 本研究では,レンジデータと色画像を相補的に用いて計測した距離情報へ,色画像から推定した 三次元位置を用いて補完を行い、視覚的に違和感の少ないモデルを作成した.