独立成分分析によるセミブラインド同定と外乱抑制への応用
上田 真理子 (0551013)
近年，独立成分分析をはじめとする統計的学習理論が制御のためのシステム同定へと応用されている．通常のシステム同定では，入出力のペアを用いてシステムのダイナミクスを求める．しかし，この場合は外乱などの影響により，厳密なパラメータが求められないこともある．本論文では，未知の外乱も入力信号とみなすことで，入力に既知信号と未知信号のチャネルが混在する場合を考える．独立成分分析によれば全ての入力が未知のときの同定，すなわちブラインド同定ができるが，本論文ではまずこれを改良し，未知と既知の信号が混在するときの同定，すなわちセミブラインド同定手法を提案する．さらに，求めたパラメータを外乱抑制制御設計へと適用し，その有効性を数値例により検証する．