床反力情報とモーションキャプチャデータを使用した人間の動作認識●生成

有木 由香 (0551005)


近年, モーションキャプチャによって得られた運動データを用いたヒューマノイドロボットやコンピュータグラフィックスにおけるキャラクターの動作生成に関する研究が多く行われている.これらの研究は基本となる動作を認識し,そして得られた基本動作から他の基本動作に繋げることで,新しい遷移動作を生成するという枠組から成り立っている.しかしながらこうした従来研究の多くは関節角データを用いた運動学に基づく動作認識,生成が多く,生成される動作は力学的な整合性を考慮したものではなかった.本研究では床反力情報とモーションキャプチャデータを共に用いることで動力学的な特徴に基づいた動作の生成,認識を検証する.予め基本動作を,歩行,走行の二種類と定め,遷移動作の生成を行った.同様に,Switching state-space models による歩行,走行の動作の認識の実験を行った.これらの生成と認識の実験から床反力情報を用いることの有効性を検証する.また,床反力情報が計測が困難な場合においても利用出来るように,関節角から床反力の推定を行った.計測した体幹位置や床反力を動力学シミュレータに適用し,関節角のみを用いた生成動作と体幹位置を用いた生成動作の比較,検証を行った.結果,動力学情報を関節角と共に用いた場合において、認識においては認識精度の向上が,生成においては力学的整合性を持つ動作が生成可能であることが判明した.