マルチホップ無線ネットワークにおける複数経路構築法と経路の統計的評価に関する研究

横山 浩太 (0451123)


本研究では,移動体通信に中継ノードを導入したマルチホップ無線ネットワークの上りリンクにおいて,複数経路の構築法を提案し,その手法を用いて 構築される経路数,経路毎のホップ数に関する統計的性質を求める.

このネットワークは,マルチホップ通信を行い,複数経路で,複数の基地局に対して,ユーザのデータを送信することを特徴としている. 各経路で,パケットは中継ノードによって転送される.

しかしながら,複数の宛先が存在するマルチホップ通信の経路を構築する手法,ならびにマルチホップ通信上の,経路に関する統計的性質の評価はこれまでほとんどなされていない.

本研究で提案した経路構築手法では,受信信号のSNR(Signal-to-Noise power Ratio)に基づいてノード間の接続性を表し,経路選択を行っている. SNRの導出に,空間伝搬損失のみを考慮した場合,中継ノードの数や送信電力の増加に伴って経路数は増加するものの,各経路における平均ホップ数は飽和することを明らかにした.

また,SNRの導出に,空間伝搬損失およびシャドウイングを考慮した場合, シャドウイングを考慮することにより,シャドウイングを考慮しない場合に比べ,構築可能経路数,ホップ数ともに増加することをあきらかにし, また,シャドウイングの影響をPER(Packet Error Rate)特性により評価した.