脳波によるロボットの身体動作表現の印象評価

豊田 将隆 (0451081)


近年,生体信号を用いて機械を制御する研究が盛んに行われている.生体信号として筋電位(Electromyogram:EMG)を用いた研究は幅広く行われているが,脳波信号(Electroencephalogram:EEG)を用いて機械を制御する研究は始まったばかりである.脳波を用いた研究ではBrain-Computer Interface(BCI)と呼ばれるコミュニケーションシステムの研究が有名であるがそれらの研究のほとんどが脳波で機械を制御することを目指したものである.これらの研究が目指すところは高齢者や障害者のためのコミュニケーションの実現である.しかしながら機械を操作することは声や健常な体の部位を使うことでも容易に可能である.そこで本研究では脳波が人の内面,心の変化に対応することに着目し,脳波から人間の感性の数値化・定量化を行い、感情の変化を取り出し,感情の変化に応じてロボットが適切な反応をとることでより円滑で人間らしいインタラクションを目指し,そのために必要なロボットの身体動作表現が脳波に及ぼす影響について検証する.