この2つの入力によって発生したスパイクは、 波形にによって入力に対応する2種類に判別することができ、 それぞれ、平行線維由来で高発火頻度 であるものを単純スパイク、 登上線維由来で非常に低い発火頻度である ものを複雑スパイクと呼ぶ。
本稿では、特に複雑スパイクの発生が単純スパイクの発火系列に どのような影響を与えるのかについて、 トグルスイッチ仮説の検証と 複雑スパイク発火の時系列解析を行った。 その結果、今回用いた覚醒状態のサルで取られたデータでは、 トグルスイッチ仮説に否定的な結果となった。