本論では、バイオインフォマティクスの分野で注目を集めているSupport Vector Machine(SVM)と自然言語処理の分野で既存の手法が抱ええいる問題を解決して くれると期待されているConditional Random Fields(CRFs)を用いて、シグナルぺプチドの 開裂部分予測とエピトープ予測を行い、2つの機械学習法の予測性能を比較した。データ ベースにはシグナルペプチドのデータベースであるSignalPとエピトープのデータベースで あるMHCBenchを採用した。シグナルぺプチドの開裂部分予測において評価方法に5 fold cross validation (5CV)を用いて、accuracyを算出した。一方、エピトープ予測では、評価 方法にone vs leaves法の名の1つであるjack knifeを用いて、receiver operating characteristics (ROC)曲線を作成し、この曲線とx軸に挟まれた面積を台形公式を用いて算出した。これら 算出した値から比較した結果、シグナルペプチドの開裂部分予測ではCRFs、エピトープ 予測ではSVMが予測性能が優れいることについて述べる。更に、開裂部分予測において SVMはkernelの次数を1〜4の4つに変化した。CRFsでは2つの予測において左右対称の window sizeを変えて各機械学習法の性能比較をした。SVMではkernelの次数が2と3の ときに最も高い予測性能を示す。CRFsではエピトープ予測において差異は見られなかったが、 シグナルぺプチドの開裂部分予測に関してCRFsではwindow size がeukaryote では±6、 gram positive、gram negative 共に±3、SVM では、eukaryote では±18、gram positive では ±21、gram negative では±24 のときに最も高い予測性能を示す。