ソーシャルインターネットワークの提案と実装

岡田 行央(0351034)


2004年初頭より、複数のソーシャルネットワークサービス(SNS)が発達しつつある。 SNSにおいて、ユーザは知り合いの繋がりの中で、興味を持つコミュニティを探し、人から人へ連鎖した知り合い 網 を拡げてゆく。 現行のSNS では、ユーザ数が増加することによりコミュニティ情報も増え、人から人の連鎖も増えてゆき、総体 の情 報精度が上がる反面、検索の手間が増大する。 また、各SNS はそれぞれが独立したユーザ情報とコミュニティ情報を持ち、ユーザ数や検索対象が限定的なもの とな っている。 そこで本稿では、複数のSNS を相互接続し、2種類の新たな検索手法を提供するソーシャルインターネットワーク (SiNS)を提案する。 SiNSでは、DHT(Distributed Hash Table) の情報収集機能により SNSを相互接続する。 その上で、知り合いとコミュニティを属性ごとに提示する属性検索と、知り合いとコミュニティを属性内の評判 順に 提示する評判検索を提供する。 これにより、評判は高いが自分が名前を知らないコミュニティについて検索できるようになると考える。 SiNSは、SNSの友達帳機能とコミュニティ機能、DHT の情報分散格納機能、SecureEigenTrustアルゴリズム匿名性を有する評判情報収集機能を組み合わせたものである。 今回、SecureEigenTrust の実装とXOOPSによるアプリケーションにより、SiNSを実装する。 また、SiNSによるコミュニティ創発について考察を加える。