螺旋状の代表点配置を用いた球面SOM

西尾 泰和 (0351092)


自己組織化写像(SOM)は教師なし学習によるクラスタリングおよび可視化の手法であり、 発現プロファイルの可視化や文書のクラスタリングなど多くの分野に用いられている。 しかし、通常のSOMにはBoundary Effectという問題点が存在する。 この問題はSOMを球面に拡張することで解決されるが、 そのためには球面上に一様に点を配置する手法が必要であった。 筆者は、従来手法では不可能であった球面上に任意個数の点を一様に配置する方法を開発した。 また、その手法を用いた球面SOMの実装を行った。 次に、与えられたSOMが与えられたデータの構造をどれだけ忠実に再現できるかを表す尺度N-measureを導入し、 実際のマイクロアレイの発現プロファイルデータを用いて、 球面SOMのほうが高いN-measureを持っているという結果を得た。 また、実際にBacillus subtilisの発現データを分析した。