タンパク質間相互作用ネットワークを中心としたポストゲノム解析

西潟 憲策(0251149)


プルダウンアッセイにより得られた大腸菌における大規模なタンパク質間相互作用において、タンパク質の機能単位の同定および機能未知タンパク質の機能同定を目的とし、K-core部分グラフによる機能未知タンパク質の機能クラス予測、同一転写単位内に属するタンパク質相互作用からの機能単位の同定予測、機能グループ内における連結グラフによるタンパク質複合体の同定予測を行った。K-core部分グラフによる機能未知タンパク質の機能クラス予測では機能未知タンパク質すべてにおいて、K-core部分グラフにより機能未知タンパク質が既知タンパク質のどの機能クラスに最も帰属するかということをK-core部分グラフのK値で評価することにより機能未知タンパク質の機能クラス予測を行った。また、同一転写単位内に属するタンパク質相互作用からの機能単位の同定、および機能グループ内における連結グラフによるタンパク質複合体の同定において、同一転写単位内に属するタンパク質相互作用からの機能単位として50個のタンパク質複合体を、機能グループ内における連結グラフによるタンパク質複合体として102個の複合体をそれぞれ予測した。これら機能単位としてのタンパク質複合体において、酵素間における基質受け渡しの際に、酵素間で相互作用をしている可能性を示した。