ユーザの移動を考慮した多対多型アプリケーションマルチキャスト配送木の動的構築手法の提案と評価
福田 光利 (0251101)
現在,複数のユーザ間でグループを形成し,その中で互いに情報を交換する形態のアプリケーションが重要な位置を占めている.今後,ネットワークゲームなどで多対多で双方向通信型であるグループコミュニケーションの普及が予想される.またホットスポットやPHSなどの普及によりモバイルノードを用い多対多型で双方向グループコミュニケーションに参加する利用者が増えグループ内に存在するノードの環境は無線・有線環境が混在することが考えられる.モバイルノードの利用者は物理的な移動によりネットワークの接続先が変わり,それに伴いIPアドレスが変わる事が想定される.
複数の宛先に対して同時にデータを送信する際にマルチキャスト技術が有効であるが,帯域や遅延時間などのコスト最適に構築したマルチキャスト配送木はモバイルノードの利用者が移動することによりコスト最適なマルチキャスト配送木でなくなるという問題がある.
本研究では,ノードの移動が発生する環境においてグループコミュニケーションを行う際の問題解決を目指し,ユーザの移動を考慮したマルチキャスト配送木を動的構築手法を提案する.
これにより多人数参加型のアプリケーション上でユーザ同士のデータ交換をネットワークの利用効率よく行うことを可能とする.