共存型ロボットにおけるジェスチャ認識を用いたインタラクション

塚谷浩司 (0251070)


人との深い関わりが求められる共存型ロボットにおいて,自然で円滑なコミュニケー ションの実現は重要な課題となっている.現在,人とロボットのコミュニケーショ ンでは音声を用いることが多いが,実環境による音声コミュニケーションには雑音 や「あれ」「これ」などの指示代名詞における発話意図の理解が困難であるといっ た問題がある.

これらの問題を解決するために,本研究では非言語情報に注目する.非言語情報と は,視線,ジェスチャ,会話中の抑揚等の人の発する言語情報以外のメッセージで あり,人間同士のコミュニケーションにおいて重要な役割を持っているため,人間 とロボットのコミュニケーションにおいても有効であるといえる.

そこで本研究では,人のジェスチャ動作を認識する視覚処理システムを提案し,受 付案内ロボットASKAへ実装した.また,本システムを用いて被験者による対話実験 を行い,音声コミュニケーションにおけるジェスチャ認識の有効性を示した.