本発表では,スキャン設計されたコア,非スキャン設計されたコア,IEEE P1500に準拠したコアおよび組み込み自己テスト可能なコアを含むSoCを対象 とし,面積オーバヘッドとテスト実行時間に対して相互最適化された連続可検査 なSoCを消費電力制約下で実現するテスト容易化設計法を提案する. 提案手法では,面積オーバヘッドとテスト実行時間に対する重要度が与えられ, その与えられた重要度に適したTAMとテストスケジュールをヒューリスティック アルゴリズムを用いることにより短い計算時間で生成する. また,連続テストアクセスを可能とするためにテストバスに加えて,既存のイン ターコネクト,およびコアの連続透明性を用いることで低面積オーバヘッドでTAMを実 現可能である. 評価実験では,消費電力制約を無しとした1つのSoCと消費電力制約を与えた4つ のSoCに対し,提案手法を適用した. 消費電力制約を無しとしたSoCに対して,代表的なテストアクセス方式であるテ ストバス方式を用いた手法,およびコアの連続透明性を用いた従来法をそれぞれ 適用した結果と,提案手法を適用した結果を比較することにより,提案手法の有 効性を示す. また,提案手法が消費電力制約を持つSoCに対しても有効であることを実験によ り示す.