本研究ではコンピュータグラフィックスを用いることにより,任意の時刻,天候における景観画像を 作成する.現実感のある景観画像を作成するために,照明環境として太陽光以外に 天空光を光源として用いる.天空の輝度分布を太陽光の大気による散乱を計算することにより求め, その輝度分布を天球光源に反映させることにより天空光を表現する.また,雲は実画像から抽出し, 太陽高度によって色を変化させ,作成した天空光との重ね合わせを行う.さらに,人間の視覚特性を 考慮し,CIE XYZV色空間を用いることにより,夕焼け時の現実感のある景観画像を作成する.
作成した照明環境の妥当性を検証するための実験として全天球の実観測データとの比較を行い, 実際の強度分布と同様の強度分布が得られることを確認した.