ヒューマンファクターを考慮した化学プラントのリスクアセスメント

村瀬 真生 (0151106)


化学プラントにおける異常発生時において、いろいろな状況下で被害をできるだけ小さくするため、独立防御層に基づいた安全対策が設計時に行われる。この安全対策の有効性をリスクを用いて定量的に評価するイベントツリー解析がある。

本研究ではこれまで行われていないシステムとヒューマンオペレータのインタラクションを考慮したイベントツリー解析を行う。そこで、イベントツリーを3段階に階層化することを提案し、その概要について述べる。また、実際にプラントの一部である監視制御系にこの手法を適用することで、運転評価を行う際に生じる課題について検討する。

最後に、ボイラープラントに対し階層化イベントツリーを適用し、イベントツリーを階層化させることで、プラント運転解析では複雑になりがちなツリーの構造が単純化され、リスク計算に有効であることを述べる。