GCコンテントの一次元分布情報を用いた「DNA バーコード」読み出し

松本 俊二 (0151098)


一本の全長DNAからある長さの断片を取り出したときに、断片の局所的なGCコンテントの一次元分布情報(DNAバーコード)を計測して元の全長DNA上での位置を特定する手法について研究を行った。DNAは局所的にGCコンテントがばらついていることが知られており、この偏りを利用してDNAバーコードが形成され、DNA上での位置を特定できる。本研究では局所的なGCコンテントの一次元分布情報は、DNA断片をGC特異的に蛍光染色し、レーザー顕微鏡で蛍光分光観察して得た。その際に光ピンセットを用いてDNA断片を捕捉して引き伸ばした状態で測定した。また既存のDNA塩基配列データベースからも同様に局所的なGCコンテントの一次元分布情報を得て、測定したGCコンテントの一次元分布情報と照合して被測定DNA断片の位置の特定を試みた。Lambda DNAを蛍光染色してレーザー顕微鏡で蛍光観察を行った結果と既知のLambda DNAの塩基配列情報から予測したデータを照合してこの方法の有効性を確認した。