車載ステレオカメラによる夜間車両走行状況の認識

奥野 敏明 (0151026)


近年ITS技術の発達とともにさまざまな安全運転の支援が試みられており、画像処理技術によって路上の障害物や他の車両との衝突を防止するための研究や、車載のステレオカメラを用いて路上の高さをもつ部分を検出するといった研究などが行われている。しかしこれらの技術をそのまま夜間において適用しようとした場合、認識対象が不鮮明にしか捉えられなかったり、照明条件が著しく変化することによって認識精度が著しく低下してしまうという問題がある。

 

本研究では、この夜間の車両認識を車載のステレオカメラを用いて行う。夜間の道路走行時において、自車両付近の車両には、ヘッドライトやテールランプなどの光源がついているので、それらの光源の情報を抽出することにより、ロバストでシンプルな情報を扱う。左右のカメラから得れる時系列画像で、左右間、時系列間での光源どうしの対応付けを行うことにより、光源の3次元位置、速度を測定し、さらに同一の車両の光源であると思われるものをグループ化することで、車両としての位置・速度の測定を行っている。実験では、対応付けやグループ化の正確さについて確認した。