領域固有構造配置によるH制御の過渡応答整形

大久保淳郎 (0151020)


 制御系設計において一般的に求められる仕様として,時間領域における過渡 応答の整形と,周波数領域におけるロバスト安定化とをあげることができる. 本発表では新たな領域固有構造配置手法を提案する.さらに,提案の手法に基 づき,過渡応答特性を考慮したH制御系の設計について述べる. 具体的には,閉ループ系の固有構造を広がりのある領域に配置する問題を考え る.指定点に厳密に配置する従来手法と異なり,設計仕様として領域を与える ことで設計の自由度が上がり,ロバスト安定化条件を盛り込むことが可能となっ た.

 過渡応答特性の整形とロバスト安定化とを同時に達成する状態フィードバッ クゲインを求める問題は,Rank-one LMI アプローチにより行列のランク条件 付き半 正定値計画問題として定式化され,数値最適化手法を用いて解くことが可能で ある.

 最後に提案した手法を航空機の横・方向運動制御に適用した数値例を示し, その有効性を検証する.