MPLSネットワークにおける\\ overflow予約方式利用の提案とその制御負荷および帯域利用率の性能評価

横山輝明(0051118)


バックボーンネットワークに適した通信技術としてMPLS(Multi-Protocol Label Switching)がある.MPLSでは仮想回線を用意するため,帯域予約が容易 である. 帯域予約を行うMPLSネットワークの設計の際には,必要なネットワーク容量を出来るだけ小さくしたい, そして,帯域割り当てに関する制御負荷を小さくしたいという要求がある. しかし,これら二つの要求にはトレードオフの関係があり,双方を同時に満たすことは出来ない. さらに,このトレードオフの関係は明らかにされていないため,全てのMPLSネットワークに適した予約方式が存在しない. このため本研究では,静的に帯域を予約し,それを越えたフローの流入に対して動的に帯域を予約するoverflow帯域予約方式を提案し,評価する.この方式は,静的予約容量を変更することにより,個々のMPLSネットワークの要求を満たすことが出来る.そして,本方式の制御負荷および,リンクの利用効率のトレードオフの関係を明らかにし,MPLSネットワークの設計を容易とする.