本発表では,DPをハードウェアによって高速処理する専用プロセッサRING-0を提案し, ゲノム情報学アプリケーションの特性に合わせたその最適設計について述べる. また,同プロセッサを用いて,代表的な相同性検索アルゴリズムSmith-Waterman法, Needleman-Wunsch法を高速に処理する手法について示す. 同プロセッサはデータフロー型のアーキテクチャを採用し,プロセッサ内部に複数 の処理装置を並べ,細粒度にて並列処理を行う方法を採用している. さらに,RING-0を拡張し,より生物学的意味を考慮するアフィンギャップモデルを 扱う専用プロセッサアーキテクチャRING-1による高速解析を図る. 本研究では,RING-0アーキテクチャのソフトウェアシミュレーションによる予備評価の結果, PentiumIII 1GHzと比べて,約13.5倍の処理速度が得られることを確認している.