動的なグループ再構成を導入したPeer-to-Peerネットワーク型検索手法

藤井 邦浩 (0051091)


  Gnutellaに代表されるPeer-to-Peerネットワークでは各ノードが メッセージを中継するため, ノード数の増加に伴いメッセージの中継回数も増加する. 解決策としてJXTAでは,類似する情報を公開しているノードとグループを形成し,グループ内でのみメッセージを中継することで メッセージの中継回数を削減する方式を導入している. その結果,検索時に必要となるメッセージの中継回数が減少し 検索効率が向上する.

  しかし従来方式では, ノードが目的の情報を公開しているグループを発見出来ない場合, 新たなグループを形成したり, 関連の無い情報を公開しているグループに参加する. よって複数の類似グループが発生したり, グループ内に関連の無い情報が含まれる原因となる. その結果,メッセージの無駄な中継回数が増加する.

  本論文では,関連するグループ間における情報共有を実現し, 参加グループに対する各ノードの貢献度を算出する. これによって最適なグループの再構成を行う手法を提案する.

  そして提案手法の有効性をシミュレーション実験から 評価した.