道具使用に関する脳活動計測:fMRI研究

>樋口さとみ(0051086)


道具使用に関係のある脳部位として、臨床症状やパントマイム 時の脳活動計測から、頭頂葉領域があげられる。 本研究では、様々な道具使用時と、その道具使用のイメージ時の 脳活動をfMRIを用いて計測し、その共通の脳活動を捉えること で、運動による筋活動ではなく、道具を使うスキルや認知的知識の脳 部位解析を試みた。

この結果、頭頂葉だけではなく、小脳、ブローカ野にも共通して脳活動の 上昇が見い出され、それぞれの道具について、右小脳外側部での脳活動のピーク座 標は、両課題間で正の相関が見られた。 さらに、この領域では個々の道具に応じて異なる活動パターンが見られ、 道具を使うスキルや認知的知識のモジュール性を示唆していた。