身振りによるプレゼンソフト操作のための
手及び指先の動き認識

江川 洋平 (0051013)


本研究では,キーボードやマウス等の入力デバイスに触れることなくプレゼンテーションソフトのスライド操作を行なうことを目的として,手や指先を使ったジェスチャ及び指先の動きを認識する手法を提案する.

近年,ジェスチャの認識に関する研究は多く存在するが,計算量が大きく実時間利用に不適当であったり,充分な明るさの照明を必要としたり,その実利用については難しいものが多い.そこで,本研究では赤外線照射の反射光の強さを濃淡画像としてとらえるセンサ(モーションプロセッサ)を用いて,スライド操作のための自然なジェスチャとその動きの認識を目指す.

提案手法では,最も近い物体を手領域と仮定し,その手領域の三次元的な重心を求め,重心の動き情報を用いてジェスチャの認識を行ない,結果をスライドの操作に変換した形で出力させる.また,重心から3次元的に最も遠い手の部分を指先と仮定し,結果をポインタの動きに変換した形で出力させる. この提案手法の有効性を評価するために,実験を行ない,その結果を報告する.