しかし,HMMerは実行時間を要するアプリケーションであり, その高速化は重要なテーマである. 本稿では,メタコンピューティング環境を用いて HMMerアプリケーションを高速化する.
メタコンピューティング環境においては計算機資源の割当や通信の遅延が 変動し,その予測が困難であるため,従来のスケジューリング手法を用いた場合に 十分な並列度が得られない.
提案するスケジューリング手法は 複数のプロセスに同一の仕事を割り当てることによりこの問題を回避する.
実装による評価の結果,提案手法を用いることによって, セルフスケジューリングを用いた場合と比較して, 試行による実行時間の変動が少なく,実行時間においても約36¥%の改善がみられた.