学習アルゴリズムにはSupport Vector Machine(SVM)を用いた。 SVMは二値分類を行う教師付き学習モデルで、高い汎化能力を持ち、多量の素性を扱っても過学習を起こしにくいという優れた特性をもっている。
少量の学習コーパスをSVMを用いて実験を行った結果、文脈照応が必要なゼロ代名詞の先行詞を67.5%の精度で上位3位までに選択することができた。 今後学習コーパスの量を増やすことによって、より一層の解析精度の向上が期待できる。 また、異なる素性を用いた実験を行うことによって、ゼロ代名詞と先行詞の位置関係や先行詞候補の格などの素性が適切な先行詞を選択するために有効であることが示せた。