WWWサーバの性能改善手法の一提案とその評価

村石 恵(9951109)


Internetの普及によりWorld-Wide Webへのアクセスが増加し、WWWサーバの負 荷が増大している。 WWWサーバの性能を改善することは、WWW全体の性能を向上させるために重要な ことである。 WWWサーバの性能に関する要因は複数あり、その要因同士にも相関関係がある ために、チューニングによりWWWサーバの性能を最適な状態に設定することは 困難である。 また、WWWサーバの性能を最適な状態に改善するには多くの時間が必要となる ため、現実的にはサーバの性能を最適にすること自体よりも、サーバの性能を 効率よく改善することが求められている。 WWWサーバの性能を改善するために、既存の研究において、システムの モニタリングツールを用いて、WWWサーバ内部のハードウェア資源やオペレー ティングシステムの状態が調べられてきた。 このシステムモニタリングの結果から、WWWサーバの性能にとって特にメモリ が重要な役割を果たしていることがわかっている そこで本研究では、メモリに関する内部情報を用いて、WWWサーバの性能改善 を行った。 実験では、メモリの使用効率を変化させるために、オペレーティングシステム とWWWサーバのパラメータを変更し、ベンチマークテストによる負荷を変えて、 WWWサーバの性能を測定した。 この実験の結果から、メモリの使用効率に注目したWWWサーバの性能改善が可 能で、この手法がWWWサーバの性能改善にとって有効な手段であることがわかっ た。