WWWサーバにおける状態監視および通知機構

中山 貴夫 (9951085)


インターネットの主要なアプリケーションであるWWWでは,様々なサービスが 行われており,一般的な情報基盤の一つとしても重要なサービスである. こうしてWWWサービスが普及するにつれ,サービス提供者には常に安定してサー ビスを提供する事が求められるようになってきている.つまり,サーバに障害 が起きた際,即座に対処できる体制が整っていることが重要となる.
特に大規模なサーバ,特にオークションやプロバイダ,イベント中 継に用いられるようなWWWサーバではダウンすることは極力避けなけれ ばならない.
そこで本研究では,このような大規模なWWWサーバの管理の補助となるようなシ ステムを考える.つまり新たにサーバ管理の指標を設け,その指標に従って安定 したサーバの管理と運営が行えるサーバ監視システムの構築を考える.
まず,監視,管理上の指標としての「WWWサーバの状態」を定義し,観測値によ りそれを表すことを考える.実際のWWWサーバの観測結果を解析したところ,各 HTTPコネクションの終了形態によりいくつかの状態定義を行えることが確認され た.その状態を正常,飽和,停止と定義し,それらの状態をリアルタイムで判別 するためのシステムを構築した.実験によりWWWサーバの各状態におけるHTTPコ ネクション終了形態の分布を提示し確認を行なった.
さらに,WWWサーバに異常が発生した際にどのような形で管理者に通知するのが よいかについての考察も行う.