リズム生成に基づく四足歩行ロボットの歩容生成に関する研究

竹村 裕(9951068)


歩容決定の方法には,従来からの機体の 幾何学的な条件や歩行条件によって幾何学的,力学的な立場から解析的にそのシー ケンスを決定する方法があり,現在有効な方法が様々提案されている.しかし上 記の手法では,あらかじめ機体の幾何学的条件やその動特性,歩行条件,路面などの環境情 報が完全に把握しなければならず,運動の解析及び計画においては複雑な動力学 的解析や計画法を用意しなければならない.また,脚の故障などに代表される歩 行ロボットの機構的変化や,負荷の増大のような力学的変化が生じた場合,ロボ ットの状態の変化や作業環境の変化に適応し た歩行動作を決定する必要がある.

本発表では,柔軟な適応能力を持つ生物の運動制御に注目し,その手法をロボッ トの歩容生成に応用することによって,複雑な計算をすることなく,歩行を実現 し,整地だけでなく不整地をも移動することを目的とする.

本手法の有効性を検証するため、四足歩行ロボットTITAN-VIIIを用いて実験を行い、 実際に静歩行での障 害物の跨ぎ越え,動歩行での整地移動を実現することにより有効性を確認した.